【千葉大学医学部附属病院 副病院長、病院経営管理学研究センター長、ちば医経塾塾長 井上貴裕】
1. 急性期病院一般入院基本料AとB新設へ
厚生労働省が1月23日、中央社会保険医療協議会に示した個別改定項目案(短冊)には、2026年度の診療報酬改定で急性期病院一般入院基本料を新設する方向性が示された。診療実績などに応じて急性期病院AかBの一般入院料が新設される。これらに基づき、これからの「急性期入院料等」を独自に整理した現段階でのラフなイメージが図表1である(詳細は最後に言及する)。

一方、図表2は「重症度、医療・看護必要度」(看護必要度)を除く急性期病院AとBの基準の主な異同であり、3つの点が注目される。
1つ目が診療実績だ。急性期病院Aは救急車搬送2,000台以上(いずれも年間)かつ全身麻酔手術1,200件以上なのに対し、Bは救急車搬送1,500台以上か、救急車搬送500台かつ全身麻酔手術500件以上だ。救急車搬送2,000台は地域医療確保体制加算や総合入院体制加算2に用いられてきた基準で、相応の規模の病院でなければ達成できない。
ただ救急だけを受け入れればよいかというとそうではなく、予定入院での実施率が高い全身麻酔の手術もバランスよくこなす総合病院であることが要件となっている。この連載でもずっと主張してきた救急と手術にバランスよく取り組むことの重要性がまさに評価されたということだろう。
2つ目が、地域包括医療病棟と地域包括ケア病棟の設置だ。急性期病院Aでは両方とも整備できないのに対し、Bは地域包括医療病棟のみが除外されている。急性期病院AとBがDPC対象病院という位置付けなので、地域包括医療病棟はDPC病院の役割ではなく出来高算定病院が中心になる。私は、出来高算定病院は地域包括医療病棟に移行することをこの連載で予想してきたが、それと整合性があるように思われる。
3つ目が、急性期充実体制加算と総合入院体制加算を一本化して新設される「急性期総合体制加算」の届け出だ。急性期総合体制加算の1-4は、急性期病院Aだけが対象だ。
(残り2818字 / 全3683字)
次回配信は2月上旬を予定しています
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】


